長年使用していたプリンターが最近壊れてしまい、買い替えるか少し悩みました。
紙にプリントアウトして使う場面は随分減ってしまい、せいぜい月に1-2度使うかどうかのモノにお金はあまりかけたくない。
今まで使っていたエプソンのPM-G800は、インクの目詰まりやプリンタヘッドの調整などのメンテナンスをしながら18年も使い続けることができました。
少し前にハードオフ(Hardoff)で入手したジャンク品プリンターを、自分が今までやってきた簡単なメンテナンスや修理で復活させている人をyoutubeの動画で見たのを思い出しました。
自分でもできるのではないかと思い立ち、最終的にはジャンク品のエプソンPX-47Aを見つけて入手し、修理せずにそのまま使えてしまった話を記事にしたいと思います。
ジャンク品の選び方
中古楽器や機材を見るのが好きで近所のハードオフ(Hardoff)には年に数回は行くのですが、楽器であればソコソコの知識もあるので目利きができます。
しかし、プリンターとなると何年も新しいものを購入していないので、どうやって選べば良いか分かりません。
ざっくりと調べてみて、以下のことを事前に仮定して選ぶ基準としました。
- エプソンのジャンク品
ジャンク品在庫はエプソンかキヤノンが多く揃ってるだろうが、今までエプソンをメンテナンスしながら使ってきたノウハウもあるので、入手できるなら慣れてるエプソンを希望。 - 予算は1500円まで
ジャンク品は入手したものが修理不能の可能性もあり、高価なものは高リスクとなるので、できる限り安くで入手できるのが理想。 - 発売10年以内の機種
古い機種ほどインクや追加の部品の選択肢が狭まり難しくなること、また経年劣化で部品のヘタリが増えてトラブルが多くなることを考えて、発売10年以内のものを探すことにしました。 - POPの内容を吟味して商品の程度を読む
ハードオフ(Hardoff)のジャンク品にはPOPが貼ってあり、「動作未チェック」「電源入りました」「エラー」など商品の状態が書いてある。 具体的な選定方法は後述しますが、その内容でメンテナンスや修理の必要の度合いが少し想定できます。 - セルフチェックコーナーを最大限活用
私が良く行く店舗はセルフチェックができるようにジャンクコーナー内にコンセントを設置した台があり、そこで可能な限りのチェックを行うこと。
しかし、まぁ近隣の店舗にジャンク品の在庫がどれだけあるか分からないので、見に行かないことには始まりません。
いざハードオフへ
さて、はやる気持ちを抑えつつ車で10分ほどでハードオフに到着し、まずはハードオフがきちんと動作を確認し3ヵ月保証までつけているリユース品から冷やかしてみます。
リユース品は自分には手が出ない
むむ、これはもはや新品のプリンターが購入できる値段、基本的にはジャンク品狙いなので当然予算オーバーです。
一つだけ中古品らしい値ごろ感のある価格、状態は良いですが随分古いです。
ということでそそくさとジャンク品コーナーへ。 やはり、キヤノンとエプソンを中心にジャンク品が多めに積んであってワクワク。
キヤノンはどうか?
エプソンの目ぼしいモノが見つからない場合を考え、念のためキヤノンの機種の特徴、起きやすい不具合や修理方法をあらかじめ簡単に調べておきました。
キヤノンはそもそもジャンク品が高めなのか、リユース品よりも高価なジャンク品もあり、修理できなかったらリスク高すぎなものと思いました。
キヤノンMP280 安くて良いが2010年発売で古すぎる。
MP610 2007年発売で古すぎる割に値段も1,100円と意外と高い。
MG3130 2011年で少し古すぎるのですが、もしキヤノン狙いなら実はこれはあり。
この機種はインクカートリッジにヘッドが内蔵されてるタイプなので、インクカートリッジを新品にするだけで印字できる可能性が高いのです。
ただし、ヘッド内蔵インクの難点は純正品でも社外品でも高価なことと、3色カートリッジの1色でも切れるとインクカートリッジをまるごと交換する必要があり、割高かつ反エコな点も好みではありません。
キヤノンのコレはやっかい
「廃インク吸収パッドエラー」は分解修理をして部品交換とさらにメモリのリセットなども必要な場合も。 ほぼ自力修理が不可能で、メーカー修理費用も安い新品プリンターなら1台買えてしまうぐらい掛かるので避けたほうが良いでしょう。
狙ってるエプソンはどうか?
エプソンはPXシリーズが4世代、PX-045A(2012年発売)、PX-046A(2013年発売)、PX-047A(2014年発売)、PX-049A(2016年発売)と積んでありました。
いずれも10年以内に収まるので古さという点では問題なく、見た目のコンディションは日焼けや黄ばみの差は多少あれど似たり寄ったりという感じでした。
PX-046Aは1,650円(税込)と少し予算オーバーで、裏面の製造日が2013年10月と4台のうち一番古いものでした。
PX-049Aが1,100円(税込)で2台あると思って引っ張りだしてみるとPX-49AとPX-45Aでした。
裏面には製造日も記されていてPX-049Aは2018年8月、PX-045Aは2016年12月でした。 ポップは型番が間違ってるので確認が必要ですが、単なる誤植ならいずれも予算内です。
そしてPX-047Aは550円(税込)でポップに「電源入りました。エラーランプ点灯」で製造日が2014年10月とあり、製造から8年経過。
セルフチェックコーナーで確認
PX-049A、PX-045A、PX-047Aの3台をセルフチェックコーナーで動作の確認をします。
PX-049A
電源すら入らない。電源関連は分解した上での原因究明と部品探し・取寄せ・交換と手間がかかるので却下。
PX-045A
電源入るがインクが抜いてあって大丈夫な可能性も高いが、それ以上のエラーなどはインクをさしてみないと分からない。
PX-047A
電源が入り、インクも入っているもののインクエラーの表示。 実はこのときに「インク切れなだけだったりして?もしそうならラッキー」という考えが頭をよぎりました。
PX-047Aの修理着手
とりあえずインクを取り寄せますが、修理不能の可能性もあるので買うのはもちろん格安のサードパーティー互換品です。
Amazon Primeではなかったので到着まで2-3日かかりましたが、急ぎではないし、リスクを考えて極力コストはかけたくない。
社外品のインクを「信頼できない」とか、「トラブルが起こる」など悪いレビューなどを見かけることがありますが、私は何度も使用して問題が起きたことはありません。
色味が純正と違うということはあるかもしれませんが、純正品と著しい品質の差を感じたことはないので、純正品は長らく買ってません。
今回は詰め替えができない使い捨てタイプのインクカートリッジを選びましたが、次は補充とメモリリセットができるタイプを購入してみたいと思いました。(あまり使わないならそこまで必要ないかも?)
今まで何度かプリンタを復活させてきた目詰まり解消キットも探し出して準備しておきます。
インクが届いたので、とりあえずインク切れのエラーが出てる黒インクだけを交換してみました。
ん?エラーが消えたゾ…このままプリントアウトできたりして(笑)
目詰まりチェックのパターンを印刷してみるも、問題なし!
テストページも問題なし!
えーっ?!ただのインク切れ?
俺、550円でただのインク切れのプリンターを入手しちゃたの?
試しに写真入りのドキュメントを1分ぐらいで作成してプリントアウト。
全く問題ない!ラッキーすぎます(笑)
なんで完動品なのにジャンク品なのか?
考えられるシナリオとしては:
- プリンタ機器に詳しくない人が単なるインク切れを「故障」と思い込んで持ち込んだか?
- インク切れした状態でしばらく放置していて久しぶりに使おうとしたらエラーが出て壊れたと思い込んで持ち込んだか?
調べてみると、本機が発売中の安いときには新品が5-6千円台で販売されており、中古品でも現在は2,000~3,000円台で完動品が入手可能。
後継の現行品のカラリオ EW-052Aも新品が6千円台で購入できます。
商品の相場的にハードオフで細かい動作確認をおこなったり、目詰まりやギャップ調整などメンテナンスの工数をかけても利益が出ないのかもしれません。
中古品の相場を考えて細かいチェックを行っていない可能性もあります。
インクは種類がありすぎて常備することも現実的ではないので、すぐに動作が確認できる状態のものでなければ、買取では無条件にジャンク品扱いとなってしまうのかもしれません。
まとめ
本当はメンテナンスをして、動作させるまでのプロセスを楽しもうと思ってジャンク品を入手しましたが、完全に肩透かしを食らいました。
格安で購入したジャンク品が使ってみたら完動品だったなんてこともあるのでハードオフでモノを物色するのはやめられません。
今回のプリンターにはスキャナー機能がついているのもウレシイ。
実はスキャナーを使用する頻度の方が下手するとプリンターよりも高いかもしれない(笑) いずれにしても超ラッキーです。
最近知り合いがかなりレアなギター用機材をジャンク品で見つけて修理していたので、定期的にハードオフで宝探しをしたいと思います。
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