今の世界情勢では海外旅行に行くのが難しいのは十分承知ですが、安全に旅行ができる環境が戻ったら、以前から行きたいと思ってた海外の旅行先にも出かけたいと思ってます。ところで皆さんはどの様に旅行先の候補を選んだり、決めたりしてますか?
私の場合は、まずネットで検索して色々なブログや旅行記にある体験談や写真、さらにはYoutubeなどのvlogを見て情報収集をします。さらにホテル、観光スポット、旅先のレストランを個別に調べる際はTrip Advisorのレビューや、Google Mapsのスポットに投稿されているクチコミなども参考にします。
しかし、ネットで得た情報はブックマークを活用したり、EvernoteやOne Noteの様なメモアプリにクリッピングして整理しても、どうしても情報が断片的になってしまいます。そんな時はローテクではありますが、やはり情報が纏まっていて読みやすい紙のガイドブックが旅先の全体像がつかみやすいと感じます。
ガイドブックは「地球の歩き方」の一択
そんなガイドブックですが、どんなものでも良いかというと、旅行代理店が発行しているような一般的なガイドブックは広告的な情報掲載が多くてダメで、昔から「地球の歩き方」シリーズのほぼ一択だと思ってます。
「地球の歩き方」と言えば、20年前ぐらいまでは若者のバックパッカーや一人旅の愛読書と呼ばれるガイドブックで、情報が少ない中でも、実際の日本人旅行者が現地で得た情報が集められる形で掲載されています。しかし、旅行者が増えて安く気軽に海外旅行に行ける様になり、最近では「日本人が好む〇〇」という感じの、日本人旅行者が行きやすい無難な情報の掲載が増えたと感じます。
こうした近年の変化は冒険心をくすぐる内容ではなくなり、少し残念な反面、海外で育ち英語では不自由のない私でもやはり日本人。「日本人が好む」という選択は困った時には安心できる、心の拠り所でもあります。旅先で選択肢に困った時は多少無難でも間違いがないのは、案外重要なことなのです。
今までは旅行先が決まって出発する直前に購入
さて、初めて行く旅先には、ほぼ必ずこの「地球の歩き方」を持参しています。ただ、大体は行き先が決まってから、旅に出発する少し前に購入していました。値段は1,500円〜1,700円と決して安くはないので、旅行先や日程が確定してから購入して、通勤時の電車の中や現地に向かう飛行機の移動時間に読んでました。
しかし、旅行から戻ってしばらくしてから使用した「地球の歩き方」を良く読み返すと、事前に読んでいればより充実した旅行ができたのでは?と感じることもしばしば。同じ国でも前回は訪問してないエリアなどにも再度行きたくなり、ならばどんな感じで旅程を組もうかというイメージが非常にしやすい。次の旅には、もう少し事前にゆっくりと読んでから出かけようと思っていたのです。
中古品を旅行先の検討用に購入してみた
本当は旅行の行き先を検討したり絞り込む段階で、まとまった現地情報が得られる「地球の歩き方」を読んだ方が良いと考えるようになりました。そこで、具体的な予定もなく旅先としても有力な候補とそうでないところで、今まで訪問したことがないものを3冊中古(古本)で購入してみました。最新版なら3冊買ったら5,000円以上が軽く飛んでいくところを、送料込みで851円で入手できてしまいました。
ベトナム 2011-2012 (中古価格:322円)
以前からもっとも行きたい海外旅行先の一つであるベトナム。北部・中部・南部とそれぞれに魅力があって、ハノイやホーチミンなどの都会、ハロン湾や古都ホイアンなどを筆頭に数多くある世界遺産、ダナンやフーコック島をはじめとするビーチリゾートなど見どころもたくさんありそう。
さらにあっさりした味付けで日本人好みと言われる、フォー、バインセオ、バインミー、ブンチャーなど地方によって様々な違いが見られる、豊かな食文化とベトナム料理の数々。広さもあって南北に長い国なので、1度や2度の旅行ではカバーするのは到底無理で、例え北部や南部にエリアを限定しても見どころが多いので旅行前のプランニングが必要ですね。
ソウル 2012-2013 (中古価格:258円)
特に理由はないのですが、今まであまり興味が向いたことがなかった韓国。しかし、日本から最も近い国で、飛行時間が2-3時間と国内線感覚で行けちゃいます。食文化も日本ではすでに馴染み深い韓国料理も多く、安い韓国ブランドのファッションやコスメも充実していて、中心地でのショッピングは楽しそう。
繁華街での飲み食いや買い物もいいけど、国内でも温泉やサウナが大好きなので、個人的には汗蒸幕(ハンジュンマク)やチムジルパンにすごく行ってみたい。週末を絡めた2泊3日程度でも旅行できちゃう手軽さも国内旅行感覚なのは魅力的です。LCCも多く就航していて低予算の短期旅行でも行けてしまうのに、なぜ今まで検討しなかったんだろう?
マレーシア ブルネイ 2012-2013 (中古価格:271円)
子供の頃にイギリスの学校で「ゴムの国」と習ったマレーシア。記憶が間違ってなければ、学校用の運動靴のプリムソル(Plimsolls)の裏を見たら実際にMade in Malaysiaって書いてあったと思う。話がそれましたが、マレーシアは個人的には、ペナンやランカウイなどのリゾート地や、海も山も大自然が魅力のコタキナバルなど観光で有名な特定の地名を知っている割に、首都のクアラルンプールはペトロナスツインタワーがそびえ立ってるイメージぐらいしかありませんでした。
しかし、何度か訪問しているシンガポールの屋台文化の大部分はマレーシア発祥が多く、ペナンなどは非常に豊かな食文化を誇ります。また、マレー系、中国系、インド系が共存する多民族国家で、マレー文化と中国文化が混ざり合ったババ・ニョニャ文化などは非常に興味深いと感じます。他に世界遺産として知られるマラッカは、マラッカ海峡とともに交易の地として栄え、マレー半島におけるイスラム教が発祥した地。ポルトガル・オランダ・イギリスなどの占領の歴史があり、様々な文化が混ざり合っています。国土も広く、見るべき場所が点在しているので、こちらもエリア別や行動別に事前のプランニングが必要ということが見えました。
読んでるだけで旅気分に浸れる
実際に旅行の予定もないのに「地球の歩き方」を読んでみると、旅行先の候補の中でも訪問したい場所がよりはっきり分かったり、その地における文化や風土などの背景を理解を進めつつ、現地でどのような体験をしてみたいのか具体的にイメージできました。
また「地球の歩き方」は、単純なガイドブックに終始するのではなく、細かな情報を網羅性高くカバーしており、個人が旅行先の行動をその場で自由に選べる情報が揃ってる点で、非常に優れていると感じます。デメリットがあるとすれば、逆に選択肢が多すぎてかえって悩むことになることと、一つのジャンルで掘り下げるには向かないことです。そして、読めば読むほど、3つの旅行先候補とも行きたくなってしまいました(笑)
旅行先が決まったら最新版を買いなおそう
今回購入した3冊は全て情報が10年近く前のものです。旅行先での大まかなプランを練ることができても、色々な情報が古いことに変わりはありません。行き先が決まって手配を進める段になったら、最新版を購入した方が良いと思います。その価値は十分にありますし、特にホテル・お店やインフラ・治安・入国関連の情報は5年以上経過していれば変化している可能性も大いにあります。
どうしても節約したいのであれば、ネットで情報の古さをカバーすることも可能ではあると思います。考えてみれば書籍は出版された瞬間から情報が古くなり始めるので、その点はネットの情報にはかないません。しかし旅先でネット環境がいつもあるとは限りませんし、不安を少なくする意味でも最新版を買いなおすのは十分に安い投資だと思います。
[まとめ] 用途に応じて新品と中古品は使い分けよう
さて、中古品の「地球の歩き方」を予定もない段階で買って読んでみると、より旅に出る意欲が高まり、訪問したい国も増えました。今後旅行できる時間が確保できたり、航空券が安くなるタイミングがあれば、より具体的な検討ができプランも考えやすいでしょう。
また、例えばトランジットで短期間しか滞在しなくて最新版の購入はもったいない場合、何度か訪問していて旅行先での勝手がある程度分かっている場合、どうしてもお金を節約する必要がある場合は、情報が古すぎない中古品で凌ぐのも十分ありだと私は思います。
実際に2018年に旅した香港では、その数年前に購入していた「香港 マカオ 深セン 2015~2016」を持参して、十分に問題なく使用できました。ベトナムに行くときは最新版を購入すると思います。早く再び旅行できるようになってほしいですね(涙)
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