少し前にクルマを買い替えました。前のクルマを業者に売却する際、自分が後付けしたルーフキャリアは買い替えた車にも転用したかったので外す必要がありました。
そのルーフキャリアを外すのに必要なメーカー純正工具の特殊レンチを紛失してしまい、同じレンチを探しても古くてネット上でもすでに入手困難。その時は「いじり止め」やら「いじり防止」なる用語を知らず、汎用的に同じネジやレンチが使われているのも知りませんでした。
この記事では、調べて同じ形状のレンチを入手して外すことができた話をしたいと思います。
Thuleのルーフキャリア＋スキーキャリア
前のクルマは少し珍しいフランス車で、たまたま学生時代の友人が同じ車種に乗っていました。その友人がクルマを買い替えて余ってるというスタッドレスタイヤつきのホイールとThuleのルーフキャリア＋スキーキャリアのセットを無料で譲ってくれました。
当時は娘も小学生だったので、冬はスキー、夏はキャンプと使用する機会も多かったThuleのルーフキャリア。クルマの荷室が小さいので、夏のキャンプ用にはThule Ranger 90という取り外し+折り畳み式のソフトルーフボックスも追加で購入して大活躍しました。
ルーフキャリアはクルマ側にフィックスポイントと呼ばれるキャリア装着用のネジ穴があって、そのネジ穴に装着するためのフット(TH4609)で固定します。友人も固定するためのパーツは取り外したときに紛失していたので、ネジ、ワッシャー、ブッシュ、レンチの4種類を調べて、輸入代理店の阿部商会から取り寄せたのを覚えてます。
フィックスポイントに取り付けるネジ(TH50447)は盗難防止用に六角形の穴の真ん中に突起があり、Thule専用の六角レンチ(TH31733)を持ってなければ取り外しが難しいのです。装着した当時は盗難防止策としては「さすが」と感心したのを覚えてます。
売却のために取り外す必要が
ルーフキャリアは使っていないときは外していたのですが、夏冬とシーズンを問わず使うことも多かったので付けたり外したりが面倒になって、気づけばクルマを売却するまでの5年間ぐらいは付けっぱなしでした。クルマの売却で取り外すために大切に保管してあったはずのThuleの専用六角レンチ、半日ぐらい探したのですが見つかりませんでした(涙)
以前のメールの履歴から品番を調べてネットで探してみたのですが、古いためか国内のサイトはほぼ全滅。前にパーツ購入で使用したイギリスのカー用品通販でも見つからず、しばらく途方に暮れました。
Thule TH4609 取扱説明書より
でも、よくよく考えて見ると一般的な自動車整備の現場で外す必要がある場面もあるだろう。Thuleとは言えわざわざ高コストな完全オリジナルの専用工具とネジを作ってるとは思えない。そう考えて同じ工具がないか探してみました。
「いじり止め」「いじり防止」を初めて知る
そこからは「六角レンチ 穴」「六角レンチ 穴あき」「六角レンチ 穴付き」あたりで検索すると、「いじり止め」「いじり防止」の六角レンチという名前ですぐに見つかりました。48年生きてきてDIY好きなのに初めて知りました。
当然ながらサイズも色々とあるので、クルマまでノギスを持っていって六角形の穴を測ると4mmということが分かりました。Amazonにも売ってる「Trusco 六角棒レンチ 両端いじり止め穴付き 4mm」 が価格も\198(税込)で手頃だし送料無料。
取り付け用に購入したTHULEの専用レンチは、過去の購入ログを確認したら\525(税込)＋送料だったので、それよりも安く入手できるのは有難い。
届いたものを見てみると、それはとても良くできた美しい工具でした。作りの良い工具って見た目に美しくて眺めてしまうのは私だけでしょうか？しかも特殊工具というのもカッコイイ。
もちろん取り外しもバッチリできて一件落着。
おわりに
世の中のみなさんはどれぐらい、「いじり止め」とか「いじり防止」のネジやら六角レンチを認識されていらっしゃるんでしょうか？調べているうちに、トルクス（星形）のネジとレンチにも同様の「いじり止め」タイプがあることを知り、今回は色々と勉強になりました。
いじり止めレンチを無事に入手してルーフキャリアを取り外すこともできて、クルマはほどなくして買取業者にドナドナされていきました。
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