ギターのポット交換/修理とメンテナンスをして復活

楽器・機材

普段から在宅で仕事をしているので、このところのコロナ禍によって生活パターンが大きく変わることはありません。それでも買い物は回数を減らして一度にまとめてするようにしたり、カメラを持って街に出かけるのを控えたり。

その代わり家にいる時間が増えて、今までは極たまにしか触っていなかったギターをたくさん弾いて、毎日ギターを練習してた若かりし頃の自分に少しでも戻れるように、空いた時間があればギターを手にするようになりました。

モチベーションが上がって、持っているギター何本かを久しぶりに新しい弦を張り直して調整もボチボチ。すると10年以上前に買ったお気に入りのレスポールタイプのギターの存在が気になり出した。

数年前にリア側のボリュームポットが壊れて音が出なくなったまま放置してたのです。ポット交換をすれば良いのだけど、部品を買って半田で作業をするのが面倒でした。実は持っているギターの中ではこのレスポールタイプは弾きやすいし、音も気に入ってるのでやはり愛情を注ぐべきかと思いました。

[機材紹介] History ZLS90-CFS / LD 2003年製

とても綺麗なギター。2004年に全く買う気がないのに試奏したら(ギター好きならあるあるだと思いますが)思わず手が出てしまった一本です。レスポールタイプのギターは買うまで余り弾いたこともなくて、それほど興味もなかったのです。

何度か出入りしていた近所の島村楽器で、顔見知りの店員さんに「何か試奏していきませんか?お好きなもの何でも…」と勧められたので、欲しくなっても買えないものをと思い、20万円以上するGibsonのLes Paulを試奏。

しかし、その個体が思いのほかイマイチで、隣にあった7万円ぐらいのHistoryを比較のために弾かしてもらったら、こっちが驚くほど良い個体… さすがにその日はお持ち帰りしなかったものの、1週間ぐらい経っても気になり続けたので、再訪問・再試奏して購入に至りました。

History ZLS90-CFS

このギターは島村楽器のオリジナルブランドのHistoryのレスポールタイプ。マホガニーのネックとボディにトップはトラ杢が少し控え目なフレイムメイプル材。フィニッシュはレモンドロップ風(サンバーストが経年で色抜けしたかの様に)に仕上げたヴィンテージテイストのもの。

製造を手掛けてるのは日本が世界に誇る富士弦楽器で、同社のサークル・フレッティング・システム(CFS)を採用していて、ハイフレットのピッチ感は本当に素晴らしいです。セットネックのヒールはスムーズに加工されていて、ハイフレットもかなり弾きやすい。

ピックアップはLouis BH-1というオリジナルのもので、十分使えてそのまま4回ほどライヴをしました。ただ出力がやや弱く、数年使ってみて少し明るい音が欲しくなってSeymour Duncanの’59(SH-1)をネックとブリッジともに換装しました。

純正ポットはエフェクター用のサイズでシャフトが抜ける?

さて、このギターは造りは非常に良いのですが、純正のピックアップの低出力にバランスを合わせたのか、部品代をケチったのか純正ポットはすべてエフェクターに使われているような1円玉サイズのミニタイプ。本体部分を測ってみると16㎜程しかない。

数年前にボリュームノブを引っ張って外そうとした時にシャフトが抜けてしまい、ユルユルになって止まらずに周ってしまう上に、音も出なくなりました。さらに今回の交換作業中にも他のポットが同じようにシャフト抜けが起こる始末…

左側手前のポットが他のものより長いのはシャフトが抜けたから…

半田付けをするときに表面積が広くて耐久性が高い方がいいし、今回は全て標準的な24㎜に交換することにしました。普通ならここでCTSのポットを選ぶのでしょうけど、YoutubeでAlphaとの比較動画をヘッドホンで聴いてもあまり差を感じませんでした(笑)

というわけで安いのでAlphaにします(我ながら単純!)
Alphaはトルクが重くて嫌がる人も多いみたいですが、自分は演奏中に手が触れていつの間にか動いたり、回した時に急に音量が上がる感じが嫌なので実は少し重めが好み。

数年ぶりにSoundhouseにアクセスしてボリューム用に500kΩのAカーブ、トーン用に500kΩのBカーブを選びます。届いたらSCUDのパッケージに入ってるものでした。

いざ作業開始!

まず色々と外す前に、失敗した時に元に戻せるように元あった配線を写真に収めます。 ピックアップを換装したときに、コンデンサはSprague Vitamin Q、線材もWestern Electricの単線など、回路回りは全てヴィンテージ品に変えてました。

新しいポットは半田が乗りやすくなる様にペーパーで表面を擦ります

新しいポットは、先にボディに取り付けると作業がしにくいので、不要な段ボールの箱などにギターと同じ間隔の穴を空けて作業用の台座を作ります。

台座にポットを差し込んだらコンデンサとアース(グラウンド/GND)用の裸線をあらかじめ半田づけしてギターに取り付けます。

このギターは元々トーンポット同士のアースを結線せずにスイッチまでもう一本引っ張る配線だったみたいですね。線材を変えたのも随分前ですっかり忘れてます。ギター側のPUや線を半田付けできたらオッケー!

ついでに他のメンテも一緒に済ませる

今回は作業するにあたって、ボリュームノブが一つ割れていることに気付いたので、ポットと一緒にSCUDのものを注文しておきました。

ついでにブリッジやペグもネックから外してピカールで綺麗に磨いて、ボディもギターポリッシュでピカピカに拭きました。

セットして弦を張ったら綺麗になりました。俄然弾きたくなる。

History ZLS90-CFS

しかし、最後の最後にアンプで音出しして気持ちいい泣きのフレーズでも弾きまくるかとシールドを差し込もうとするとなんか緩いぞ… なんと経年劣化でジャックのプレートが割れてました。またパーツ注文して手入れをしなければ… トホホ。

今日のところは見ない振りして音出し。しかし、ギターの腕の経年劣化も酷い…(続く)

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